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引越し作業中に壁紙が破れた、新築の床に凹みができた…。
建物の破損は、家具の破損以上に深刻です。賃貸なら「退去費用(敷金)の高騰」、分譲マンションなら「資産価値の低下」や「管理組合とのトラブル」に直結するからです。
💡 プロの結論:「現況確認」が運命を分けます
作業前の「傷チェック」をしていないと、業者は「もともとあった傷だ」と主張し、責任を逃れます。
特に賃貸の退去時は、この一点で数十万円の負担が変わることもあります。
「ちょっとした傷」でも、プロが直すと高額になります。これが業者との交渉がこじれる原因です。以下の相場を知っておくだけで、交渉の真剣度が変わります。
| 破損箇所 | 修繕費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 壁紙(クロス) | 2万~5万円 | 部分補修で済めば安いですが、色合わせのために「壁一面張り替え」になると高騰します。 |
| フローリング | 3万~10万円以上 | リペア(埋めて塗る)なら数万円。板の張り替えが必要ならさらに高額になります。 |
| 石材(玄関・共有部) | 10万円~ | 大理石やタイルの割れは、材料費が高く職人も限られるため非常に高額です。 |
| エレベーターパネル | 数十万円~ | 特注部品が多く、交換となると莫大な費用がかかります。 |
「専有部(自分の部屋)」と「共用部(みんなの場所)」では、戦い方や被害者の定義が全く違います。
壁や床を保護するための養生テープですが、安価なテープを使ったり、長期間貼りっぱなしにしたりすると、「剥がす時にワックスや壁紙ごと持っていかれる」ことがあります。
作業終了後、養生を撤去した直後の壁面を必ずチェックしてください。テープの糊残りも、時間が経つと黒ずんで取れなくなります。
エントランスや廊下の傷は、あなたではなく「管理組合(または大家)」が被害者です。
あなたが業者を庇って「私がやりました」と言う必要はありません。むしろ、発見次第すぐに管理人を呼び、業者と直接話をさせてください。
あなたが間に入って伝言ゲームをすることです。「住人がOKと言ったから直さない」と業者が言い張り、管理組合と板挟みになるケースが後を絶ちません。
残念ながら、壁紙を破いた作業員が「持っている糊でこっそり貼り付けて隠す」ことがあります。パッと見では分かりませんが、時間が経つと剥がれてきます。
「言った言わない」を防ぐための鉄則です。
引越し作業による傷は、本来あなたが負担すべき「原状回復費用」に含まれません(業者が払うべきものです)。
しかし、不動産会社(管理会社)に報告していないと、退去時に「あなたの生活傷」とみなされ、敷金から引かれます。
事故が起きたら、引越し業者だけでなく、管理会社にも必ず一報を入れてください。
件名:入居時(退去時)の引越し作業に伴う建物損傷について(号室:101)
〇〇不動産 管理部 御中
お世話になります。
〇〇アパート101号室の〇〇(契約者名)です。
本日(〇月〇日)、引越し作業中に、引越し業者が以下の箇所を損傷させました。
【損傷箇所】 玄関入り口のフローリング
【状況】 冷蔵庫搬入時に落下させ、約10cmの深い凹みが発生
【対応】 現在、引越し業者(〇〇引越センター)が過失を認め、補修手配を進めております。
つきましては、将来の退去時の原状回復トラブルを防ぐため、「本件の損傷は入居者(私)の過失ではないこと」を記録に残していただきたくご連絡いたしました。
念のため、損傷箇所の写真を添付いたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
氏名:〇〇 〇〇

引越し業界歴23年。マンションの管理組合対応や、新築物件の破損事故処理を数多く経験。「建物の傷は資産価値の毀損」という視点を持ち、丁寧な養生と確実な事後対応の重要性を啓蒙している。