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「北海道の引越しは、本州とは全く違うルールがある」ことをご存知ですか?
海を越えるフェリー輸送、冬期間の特別割増料金、そして「FF式ストーブ」「二重サッシ(二重窓)」という独特の住宅事情。
「カーテンが合わない」「家具が置けない」「水道管が破裂した」…これらを知らずに見積もりを取ると、数十万円単位で損をしたり、現地で生活できない事態に陥ります。業界歴23年のプロが、北海道特有のハードルを乗り越えるための鉄則を伝授します。
💡 北海道引越しの鉄則
本州との行き来は「引越し」というより「物流・貿易」に近いです。
「中3日以上かかる」「ストーブの完全灯油抜き」「二重窓用カーテンの準備」この3点は絶対条件です。
北海道の引越しが「特殊」と言われる所以は、以下の3点に集約されます。
北海道では、11月~4月中旬までが「冬期」とみなされます。
雪道での速度低下、燃料費(暖房費)の増大、荷運びの困難さ(雪山越え)を考慮し、通常期よりも2割~3割高い「冬期割増料金」が適用されるのが一般的です。
東京~大阪間なら「翌日届け」が可能ですが、北海道は海を挟むため物理的に不可能です。
フェリーの航行時間だけで15時間~20時間かかるため、最低でも「中2日~3日(引越し日から4日後到着)」を見ておく必要があります。悪天候でフェリーが欠航すれば、さらに遅れます。
【ここが北海道の落とし穴】
「タンクの灯油を抜く」のは全国共通のルール(消防法・運送約款)ですが、北海道で主流の「FF式ストーブ(密閉式石油ストーブ)」は、単純にタンクを空にするだけでは内部の配管に灯油が残ります。
引越し当日、業者が傾けた瞬間に内部から灯油が漏れ出し、「これでは運べません」と積み込み拒否されるケースが多発しています。FF式ストーブを持っていく場合は、事前に専門業者による「取り外し」と「完全な灯油抜き」を依頼するのが鉄則です。
本州~北海道間の引越しでは、全行程をトラックで走るよりも、JR貨物(コンテナ)を利用するケースが多いです。
| 輸送方法 | チャーター便 (トラック貸切) |
JRコンテナ便 (鉄道輸送) |
混載便 (帰り便) |
|---|---|---|---|
| 費用 | 高額 (数十万円~) |
比較的安い (単身なら数万円~) |
最安値 (タイミング次第) |
| 日数 | 最短 (中2日~) |
普通 (中3日~5日) |
遅い・不明 (1週間以上) |
| 特徴 | 荷物が多い家族向け。 積み替えなしで破損リスク低。 |
単身~少人数向け。 駅から駅へ運ぶため安定的。 |
トラックの空き待ち。 日程に余裕がある人向け。 |
北海道は広大です。「同じ道内の引越しだから1日で終わるだろう」という考えは危険です。
| 区間 | 距離 | 本州での感覚 | 引越し日数目安 |
|---|---|---|---|
| 札幌 ⇔ 函館 | 約310km | 東京 ⇔ 名古屋 | 中1日(翌々日) |
| 札幌 ⇔ 釧路 | 約300km | 大阪 ⇔ 広島 | 中1日(翌々日) |
本州から北海道へ引っ越す際、家具やカーテンが「新居に入らない」「サイズが合わない」トラブルが続出します。原因は北海道特有の断熱構造です。
北海道の多くの物件には、壁に固定された巨大な「FF式ストーブ」が設置されています。
これは動かすことができず、ストーブの前には安全のため家具を置けません。つまり、「使える壁が1面少ない」ことになります。
「この壁にソファを置いて、向かいにテレビを…」という計画が、ストーブの存在で崩れることが多いため、事前のレイアウト確認が重要です。
冬(12月~3月)に引越しをする場合、命取りになるのが「水道凍結」と「車のトラブル」です。
氷点下になる北海道の冬、水道管の中の水を抜かずにブレーカーを落として退去すると、配管内の水が凍って膨張し、水道管が破裂します。
⚠ 退去時の注意
管理会社や大家さんに「水抜きの立ち会い」が必要か確認してください。もし破裂させると、下の階への水漏れ被害も含め、数百万円の損害賠償になるリスクがあります。
🏠 入居時の注意
新居に入った際、水が出ないのは故障ではなく「水抜きされている」からです。不動産屋から渡される「通水手順書」に従って開栓してください。
本州仕様の車をそのまま北海道で使うと、トラブルの原因になります。

引越し業界歴23年。現場班長から営業主任、マネージャー、部長まで経験。延べ1万件以上の引越し見積もりに関わり、業界の「裏」も「表」も知り尽くしたプロ。現在は「損をしない引越し」を広めるため、WEBメディアで情報を発信中。