「引越し料金ってどうやって決まるの?」「見積もりを取る前に、だいたいの相場を知っておきたい!」
そんな声にお応えして、元引越し業者が現場で実際に使っていた計算ロジックを完全再現したシミュレーターを公開します。
荷物を入力するだけで、あなたの引越しにかかる「適正価格(原価+利益)」が分かります。この金額を知っておけば、高額な見積もりを提示された時に「それは高いですね」と自信を持って交渉できるようになります。
家財道具を正確に入力することで、より実勢価格に近い見積もりが算出されます。
引越し料金は、スーパーの商品のように決まった値段があるわけではありません。極端に言えば、「業者が提示し、あなたがOKを出した金額」が料金になります。
しかし、業者側には確実に「損益分岐点(これ以上下げたら赤字)」というラインが存在します。それが以下の3要素です。
上記のシミュレーターは、これらの要素を「荷物量ポイント」として数値化し、業者が使う計算式に近い形で算出しています。
「同じ荷物量で同じ距離なのに、Aさんは5万円、Bさんは10万円」ということが引越し業界では頻繁に起きます。
なぜなら、引越し料金の本質は「トラックとスタッフを何時間拘束するか(時間の切り売り)」で決まるからです。
トラック1台を1日稼働させるコスト(人件費・燃料費・車両償却費など)は、動いても動かなくても発生します。これを誰が負担するかで料金が変わります。分かりやすく「ホテルの宿泊費」や「飛行機の座席」でイメージしてください。
移動距離が長い、または荷物が多くて朝から晩までかかる場合。
トラックの1日の維持コストを、あなた一人で全額負担するため料金は高くなります。
近距離で荷物が少ない場合、1台のトラックで「午前便」「午後便」「夕方便」と3回引越しができます。
この場合、トラックの維持コストを3人で割り勘することになるため、1人あたりの料金は劇的に安くなります。
つまり、「業者のスケジュールに空きがある日程(隙間時間)」や、人気のない「午後便(時間は業者にお任せ)」を狙うことで、品質はそのままで料金だけを安くすることが可能なのです。
引越し料金を最も大きく左右するのは「時期(シーズン)」です。引越し業者のカレンダーは、以下の3つのランクに分かれています。あなたが引越しを予定している日がどこに当てはまるかチェックしてください。
| ランク | 時期・特徴 | 料金倍率 |
|---|---|---|
| 繁忙期 (超高) |
3月中旬~4月上旬 土日祝、月末 |
通常期の 2.0~3.0倍 |
| 通常期 (並) |
上記以外の土日祝 夏休み・年末など |
基準価格 |
| 閑散期 (安) |
平日の中日(火・水・木) 1月、6月、11月など |
通常期の 0.6~0.8倍 |
もし日程調整が可能なら、3月・4月の引越しは避けるのが賢明です。どうしてもこの時期に引越す場合は、「平日の午後」や「仏滅」などを指定すると、多少安くなる可能性があります。
シミュレーターの結果より実際の見積もりが高くなる場合、以下の「建物条件」が影響している可能性があります。これらは作業の手間(時間)を増やすため、追加料金の対象となります。
2階までは無料の業者が多いですが、3階以上でエレベーターがない場合、1階ごとに数千円の加算、または作業員1名追加の費用が発生します。
家の前の道が狭くトラックが停められない場合、離れた場所に駐車して手運びするか、小さいトラックに積み替える作業が必要になり、コストが跳ね上がります。
引越しと同時に不用品回収を依頼すると便利ですが、自治体の粗大ごみ回収に比べると割高(回収代行費がかかるため)になります。
訪問見積もりで営業マンが必ず口にする言葉があります。
「本来は10万円なんですが、今ここで決めてもらえるなら、特別に6万円まで下げます!上司に怒られますが頑張ります!」
これを聞いて「4万円も安くなった!ラッキー!」と思ってはいけません。
実はこれ、最初から6万円で契約するつもりで、わざと高い金額(10万円)を見せているだけなのです。
💡 元部長からのアドバイス
「即決なら安くする」と言われたら、必ず「他社の見積もりを見てから決めます」と返してください。
焦って契約させるのは、他社と比較されると勝てない(もっと安くできる余地がある)証拠です。
ただ「安くして」と言うだけでは、百戦錬磨の営業マンには通用しません。以下のフレーズを使って、論理的に交渉しましょう。
→「これ以上は無理ですね」と断られて終了です。
→ 確実な契約(ゴール)を見せることで、限界価格を引き出せます。
引越し業界歴23年。現場で「この料金設定は適正なのか?」と常に自問自答し、独自の計算ロジックを確立。ユーザーが損をしないための情報を発信し続けている。