賃貸から分譲マンションへ、あるいは中古マンションをご購入された方、おめでとうございます。
しかし、浮かれる前に知っておいてください。「分譲マンションの引越しは、賃貸とは別競技」です。
共用部を傷つければ数千万円の損害賠償に発展することもあり、入居初日の振る舞いがその後の数十年の「ご近所付き合い」を決定づけます。
💡 結論:分譲マンションは「外交」の場です
共用部は「住民全員の資産」です。ここを傷つける、ルールを破る行為は、
あなたの資産価値を自ら下げる行為に等しいと心得てください。
なぜ分譲マンションの引越しは厳しいのか。その理由は3つの障壁にあります。
「平日は9時~17時まで」「日曜祝日は作業禁止」「台車の種類は静音タイプ限定」など、細かいルールが存在します。これを知らずに作業を始めると、管理人権限で即時中止を命じられます。
賃貸なら「荷物が通る場所だけ」で済みますが、分譲では「エントランスから部屋までの全動線」の養生が求められます。床だけでなく、壁、エレベーター内部、手すりまで完全に保護しないと搬入許可が下りません。
住民は全員がオーナーです。共有財産であるマンションに傷をつけられないか、変な人が入ってこないか、厳しい目で見ています。トラックの駐車位置が少しズレているだけで通報されることもあります。
トラブル回避のため、以下のリストを業者と共有してください。
管理人はマンションの「主(ぬし)」です。彼らを敵に回すと生活しづらくなりますが、味方につければ最強のサポーターになります。
「引越し作業の数日前」がベストです。鍵の引き渡しや採寸で訪れた際に、「○日に入居する〇〇です。当日はご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」と挨拶しておきましょう。
必須ではありませんが、1000円程度の菓子折り(個包装で日持ちするもの)があると印象が劇的に良くなります。「気が利く入居者だ」と思われれば、当日のトラック誘導やエレベーター操作を快く手伝ってくれることもあります。
最も多いトラブルが「お宅の業者がエントランスに傷をつけた」と言われるケースです。
搬入経路(エントランス、廊下、エレベーター内)を、作業開始前にスマホで動画撮影してください。特に壁の角や床の傷を重点的に撮り、「元々あった傷」であることを証明できるようにしておきます。これが数万円~数十万円の修繕費請求からあなたを守る証拠になります。
💦 「これ全部、自分で業者に指示できますか?」
もし不安なら、「分譲マンションの搬入実績が豊富な業者」を選んでください。
彼らはこれらを「言われなくても当たり前にやる」プロフェッショナルです。
引越し業界歴23年。タワーマンションや高級低層マンションの引越し指揮を多数経験。管理規約の裏の裏まで知り尽くし、住民トラブルをゼロに抑える「完全養生・完全マナー」の引越しを提唱。