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引越しトラブルの中でも最も揉めやすいケースのひとつが「テレビの破損」です。
特に「有機ELテレビ」や「大型液晶テレビ(55インチ以上)」は、破損率が非常に高く、補償を巡って業者ともめるケースが後を絶ちません。
この記事では、テレビが壊された場合、補償はどうなるのか、業界の実情ベースで解説します。
以下の対応は期待しないでください
実際の補償は...
「時価額(現在の価値)」での現金示談
※ 修理費が時価を超える場合は「全損」扱いとなり、時価額が上限となります。
「時価」とは、購入価格ではなく「経年劣化を引いた現在の価値」のことです。
テレビの法的耐用年数は一般的に「5年」を目安に計算されます。
例:10万円で買ったテレビが3年後に壊れた場合
補償額は約3万~4万円程度になることが多いです。
「これでは同じテレビは買えない」と揉める最大の原因がここにあります。
もし、あなたが「5年乗った中古車」で追突事故に遭ったとします。
車が全損になった場合、保険会社は「新車の代金」を払ってくれるでしょうか?
引越しのテレビ破損も、これと全く同じルール(民法上の損害賠償)が適用されます。
「壊されたんだから新品にしろ!」という気持ちは痛いほど分かりますが、法律・約款のルール上、それは「焼け太り(利益を得ること)」とみなされ、認められないのです。
特に破損が多いのは「有機ELテレビ」と「大型液晶テレビ」の2種類です。理由は明確です。
「運搬中は無事に見えても、設置後に電源を入れたら破損が発覚する」ケースが非常に多いのが特徴です。
結論はシンプルです。修理方法は「パネル交換」しかありません。
これらはすべて、内部パネルごとの交換になります。
そしてこのパネル交換が、「修理費が非常に高額(機種によっては新品購入より高い)」という問題を抱えています。
修理費が本体価格(時価)を上回る場合、実務上は「修理は現実的ではない」と判断され、「修理不可=全損扱い」になるケースが少なくありません。
ここが一番揉めるポイントです。全損と言われると「新しいのを買ってくれるの?」と思いがちですが、現実は違います。
購入からの経過年数、使用状況、市場価値を考慮し、「今そのテレビにいくらの価値があるか(減価償却後の価格)」で金額が決まります。
高額なテレビほど、「思ったより補償額が安い…」と感じるケースが多いのが現実です。
理由は単純で、利用者と業者の認識に大きなズレがあるからです。
この認識のズレが、テレビ破損トラブルを長期化させます。
特に注意が必要なのが、年数が経ったテレビです。
この場合、業者側は「経年劣化の可能性が高い」として扱うことが多く、補償対象外になるケースが少なくありません。
実際、コンセントの抜き差しによる基盤への負荷や、電源部品の寿命は「移動が原因かどうか証明できない」ためです。
泣き寝入りしないために、引越し前に以下の3つを必ず行ってください。
テレビは高額で、しかも生活必需品なので感情的になりやすい家電です。
だからこそ、「壊れてから知るのではなく、壊れる前に知っておく」。
それが一番のトラブル回避です。

引越し業界歴23年。数々のテレビ破損トラブルと補償交渉の現場を経験。業者側の補償ロジックを知り尽くした立場から、利用者が損をしないための知識を発信。