⚖️ 【本人訴訟】弁護士なしで勝てる?引越しトラブルで「少額訴訟」を起こす前に読むべき完全攻略ガイド
「弁護士に頼むほどのお金はない。でも、理不尽な対応は許せない!」
そんな時のために、国が用意した制度が「少額訴訟」です。60万円以下の金銭トラブルなら、弁護士なしでも、たった1日で判決まで持ち込めます。
💡 プロの結論:最強の交渉カードです
実際に裁判をするのはハードルが高いですが、
「少額訴訟の準備がある(訴状の下書きを見せる等)」と伝えるだけで、業者の態度が急変することがあります。
1. 早い・安い・簡単?メリットとリスクを天秤にかける
「早い・安い」が売りですが、リスクもあります。冷静に判断してください。
🙆 3つのメリット
- 費用が激安: 手数料(印紙代)は数千円~1万円程度。弁護士費用の10分の1以下です。
- 即日解決: 原則として1回の審理(2~3時間)で、その日のうちに判決が出ます。
- 弁護士不要: 手続きが簡素化されており、一般の方でも十分対応可能です。
🙅 3つのリスク
- 相手が拒否できる: 業者が「通常裁判でやる」と言い出したら、通常の長い裁判に移行してしまいます。
- 控訴不可: 判決に不服があっても、もう一度争うことはできません(一発勝負)。
- 証拠が全て: 当日までに全ての証拠を揃える必要があります。後出しはできません。
2. 勝敗を決める「証拠3点セット」の作り方
少額訴訟は、裁判官が事前に書類をじっくり読み込む時間がありません。「パッと見て5分で分かる証拠」が勝負を決めます。
裁判官を味方につける「3点セット」
- ① 時系列表(陳述書):
「いつ、誰が、何と言ったか」を時系列順に箇条書きにしたもの。感情を排し、事実だけを書くのがコツです。
- ② 損害の証明書:
修理見積書、領収書、または同等品の中古価格がわかるWEB画面のプリントアウト。「いくら欲しいのか」の根拠になります。
- ③ 交渉記録:
内容証明郵便の控え、メールのプリントアウト、通話録音(重要な部分は文字起こしする)。相手が非を認めている発言があれば勝ち確です。
3. 申立てから即日判決まで!リアルな当日の流れ
法廷ドラマのような激しい言い争いはありません。「ラウンドテーブル(丸いテーブル)」を囲んで、裁判官・司法委員と淡々と話し合います。
1
訴状の提出
簡易裁判所の窓口に行き、定型用紙に記入して提出します。相手の住所地(営業所)を管轄する裁判所である必要があります。
2
期日の決定・呼出状送付
裁判所から業者へ訴状が送られます。この時点で業者がビビって「和解したい」と連絡してくることも多いです(その場合は取り下げて解決)。
3
審理(当日)
丸いテーブルで、裁判官、司法委員(民間の有識者)を交えて話し合います。お互いの言い分を聞き、その場で証拠を確認します。
※ 「どうしたいですか?(判決か和解か)」と何度も聞かれます。
4
判決 or 和解
多くの場合、裁判官が「〇〇円で手を打ちませんか?」と和解案を出します。合意すれば「和解調書」が作られ、即終了です。
4. 「勝ったのに払わない」を防ぐ強制執行の準備
判決が出ても、悪質な業者は支払わないケースがあります。これを防ぐには以下の準備が必要です。
- 仮執行宣言: 少額訴訟の判決には自動的に「仮執行宣言」がつきます。これにより、判決確定前でも直ちに強制執行(差押え)が可能です。
- 相手の口座特定: 強制執行には「どこの銀行のどの支店か」という情報が必要です。引越し代金を振り込んだ口座や、相手のHPに載っている取引銀行を必ず控えておきましょう。
5. よくある質問(FAQ)
少額訴訟の費用はいくらかかりますか?
請求金額によりますが、引越しトラブル(数万~数十万円)の場合、裁判所に納める手数料(印紙代)は1,000円~6,000円程度です。これに予納郵券(切手代)として3,000円~5,000円程度がかかりますが、余れば返還されます。
裁判所には何回行く必要がありますか?
原則として審理を行う「1回」だけです。ただし、訴状の提出時や事前相談で窓口に行く必要はあります(郵送提出も可能ですが、書き方ミスを防ぐために初回は相談をお勧めします)。
負けたらどうなりますか?
請求が棄却(敗訴)された場合、その判決に対して不服申し立て(控訴)はできません。ただし、手続き上のミスがあった場合などは異議申し立てができるケースもありますが、基本的には「一発勝負」と考えてください。
👨🔧 プロの戦術
「少額訴訟は準備が大変…という方には、さらに手軽な『支払督促(しはらいとくそく)』もおすすめです。
裁判所に行かず、書類審査だけで相手に督促状を送れます。
相手が2週間以内に異議を出さなければ、そのまま差押えの権利が得られる強力なツールです。」
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この記事の監修者
元引越しセンター 部長 S
引越し業界歴23年。悪質業者との法的トラブルにも詳しく、弁護士と連携して解決した事例も多数。「裁判は最終手段だが、そのカードを持っていること自体が抑止力になる」と説き、消費者の理論武装を支援している。